コードギアス 復活のルルーシュ

テレビでは衝撃的だったラストから本当にルルーシュが生きていたことにびっくりしました。しかも再びゼロとして活躍するとはファンにとってはたまりませんでした。また、ストーリーも争いがなくなったことによる世界の歪みが描かれていたのも興味深かったです。

テレビ版の最後では死んでしまったかのように思えた主人公ルルーシュが意外な状態で登場し驚きました。利害が一致し共闘するシーンでは、意気投合するキャラクターがいる一方で許し合うことはできないキャラクター達もいて、そのことに安心しました。最後はルルーシュの戦略戦術の勝利となり、またこのストーリーを観ることができてとても嬉しくなりした。

TVアニメシリーズから約10年経っての劇場作品。副題からも、TVアニメ最終話で自ら死を選んだルルーシュが復活するのでは？と期待を寄せるような煽り方で、鑑賞前からわくわくが止まりませんでした。実際に観ての感想は、確かにルルーシュは復活したし、以前のように仲間と連携しての作戦行動もキレがあって素晴らしかった。でも、最後は最愛の妹ナナリーや親友・スザクの元をルルーシュが去ってしまう結末でした。正直なところ、「ルルーシュ復活したね！これでまた3人（ルルーシュ、ナナリー、スザク）で楽しく暮らせるね。めでたしめでたし」だと思っていたので、がっかりでした。印象的だったのは、映画が終わって劇場内が明るくなってから、近くの席に座っていたお姉さんが涙を拭きながら「ルルーシュがかわいそう…」とこぼしていたことです。きっとお姉さんもハッピーエンドを期待していたのだろうと思います。わたしも大いに期待していました。ですので、視聴後はリアルに1か月何も手につかなくて、ぼーっと虚無状態。制作陣いわく、「ルルーシュの物語はこれで完結」とのことなので、これ以上ルルーシュに焦点のあたった続報も期待できません。じゃあなぜこんなモヤモヤした結末のお話を書いたんだろう？とすら思ってしまいます。おそらく、コードギアス・ルルーシュが驚くほどヒットを記録したので、別のコードギアス作品を作るための延命治療という大人の事情だと思うのですが。それにしても、アニメ版でも、劇場版でも都合の良いように扱われてボロボロになってしまうルルーシュがかわいそうでなりませんでした。